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- オリンピアンインタビュー
- 第19回 福井英郎さん
【トライアスロンの魅力を再認識】
安藤:オリンピックに出場された後には、オフロード版トライアスロンといった「エクステラ」などほかの競技に取り組まれた時期もあるようですが。
福井:正直に言うと、オリンピックに出たことによって、当時はもうトライアスロンとはこういうものだろう、これでもうすべてを知ってしまったのだろうという、トライアスロンについて"おなかいっぱい"になってしまったんですね。だから、ほかの競技も経験したいと。ただ、完全に休むというのは何かピンと来なかったし、もしくは、引退して何かほかのことをやるというのはなかなか思い付かなかった。昔から思っていた「自分はスポーツで何かをしていきたい」という思いはあったので、トライアスロンから外れても何かそういうことをやっていきたい、それでいてトライアスロンの経験を生かせたらいいなというので、少しチャレンジしていた部分があります。
エクステラなどは、やってみてやはり面白いのですが、何か違うのです。突き詰めていくと、これは自分のやりたいことではないなという答えに行き着いてくる。それで戻ってきたのがトライアスロンなんです。
安藤:トライアスロンの魅力を再認識するいい機会になったのでしょうか。
福井:そうですね。だから、本当だったらずっとトライアスロンをやっていればよかったなと、今も思います。その時間がもったいなかったかなと。でも、そんなことばかり考えてもいられないので、やはりそういうときもあって今があるのだろうなと考えるようにしています。そうやって再認識して、トライアスロンが好きだと思ったんだなと確認しながら。だから、今後は本当にうまくトライアスロンと付き合いたいと思います。
安藤:トライアスロンにそこまで引き付けられる魅力は、どこにあるのですか。
福井:やはり3種目あるところです。3種目をこなすという難しさです。いかにバランスよく各種目を一流に持っていくかということがあり、その中でまたさまざまなレース展開がある。そこがトライアスロンの魅力だと思います。