1月14日（日）、広島県廿日市市の廿日市市スポーツセンター「サンチェリー」において、オリンピアンふれあい交流事業（バレーボール教室）が開催されました。廿日市市及びその周辺で活動しているバレーボールクラブの小学生を中心に、約130名が集まりました。

　開会式の冒頭、本会森田淳悟理事から、本会及びオリンピアンに関する説明と共に、「わずかな時間ですが楽しくケガなく、教わったことを毎日の練習に生かせるように吸収しましょう」との挨拶があり、講師の中野真理子（旧姓岡本）氏、横山樹里氏、西本哲雄氏が紹介されました。続いて、廿日市市の山下三郎市長より、「森田先生はじめ金メダリストの皆さんをお迎えしてのバレーボール教室ということで、皆さんも力いっぱい頑張っていろんなことを学んで帰ってください」と挨拶がなされました。

　講師の中野氏と横山氏は、ともにモントリオール大会の金メダリストです。中野氏はミュンヘン大会銀メダリストでもあり、モントリオール大会ではキャプテンを務められました。横山氏は、モントリオール大会でエースとして活躍されました。西本氏はミュンヘン大会とモントリオール大会に出場され、ミュンヘン大会では森田理事とともに金メダルを獲得しており、近年では全日本ジュニア女子の監督のご経験もあります。

　教室は、廿日市市バレーボール協会の方々や参加各クラブの指導者の方々のご協力のもと、学年別に3つのグループに分かれて指導が行われました。まず簡単なウォーミングアップから始まり、オーバーパス、アンダーパス、レシーブ、スパイク、サーブと順を追っての基本的技術を中心とした指導となりました。講師はそれぞれグループを担当し、一人ひとりに声をかけながら指導。子供たちも楽しそうに練習していました。最後には、森田理事を含むオリンピアン4名に地元の指導者2名を加えた“オリンピアンチーム”と5ポイント先取のゲームが行われ、3チームが金メダリストに挑みました。「やりたい！」と立候補してオリンピアンチームに挑戦した佐伯JVCの6年生チームは、オリンピアンのスパイクに対して粘りの守備を見せ、結果はオリンピアンの“実力”に屈しましたが、ブロックアウトやサービスエースを取るなどデュースに持ち込む接戦を演じて盛り上がりました。

　引き続き行われた閉会式では、西本氏から「レベルが高くて感心しました。今日やったことを明日からも生かして、より強いチームになって大会の優勝を目指して頑張ってください」というメッセージがあり、最後に○×クイズの正解者に講師のサインがプレゼントされ、教室は成功裏に終了しました。佐伯JVCキャプテンの石渡和加那さんは、「丁寧に教えてもらっていろんな勉強になりました。試合は最初怖かったけど、接戦になったし、カットとかも取れていいプレーができました」と感想を聞かせてくれました。その他にも、ピカッツVBCキャプテンの矢山莉沙さんは「先生たちは優しくて、レシーブの時に早く手を伸ばすとか、いろいろ教えてもらえました」、金剛寺JVCキャプテンの森田瑛理香さんは「（卒業まで）あと3試合あるので、生かしたいと思います」と話していました。

　廿日市市バレーボール協会の向井司会長は、「基礎から順序だてて教えていただき、選手だけでなく指導者にとっても勉強になったと思います。小学校を卒業するとバレーボールを辞めてしまう子供も多いのですが、今日の子供たちは続けてくれるのではないでしょうか」と、底辺拡大への希望を感じられたようでした。指導の中心となった中野氏も教室終了後、「こういったイベントをやることで、子供たちが夢を持ってくれるのが一番嬉しいこと。これからも頑張ってほしいですね」と話していました。

• OAJ森田理事による主催者挨拶
• 山下廿日市市長の挨拶
• 左から向井司・廿日市市バレーボール協会会長、
  川口正洋・廿日市市スポーツセンター館長
• 左から山下三郎・廿日市市長、有田一彦・廿日市市議会議長、大野國夫・廿日市市スポーツ協会会長

• 西本氏からのメッセージを聞く参加者
• 最後は感謝の礼で
• ○×クイズで講師のサインをプレゼント
• 廿日市市の関係者の方々と記念撮影

後列左から　横山氏　西本氏
前列左から　中野氏　森田理事

中野　眞理子（なかの　まりこ）

ミュンヘンオリンピック　銀メダル　（1972）
モントリオールオリンピック　金メダル　（1976）

横山　樹理　（よこやま　じゅり）

モントリオールオリンピック　金メダル　（1976）

西本　哲雄　（にしもと　てつお）

ミュンヘンオリンピック　金メダル　（1972）
モントリオールオリンピック　4位入賞　（1976）

OAJ理事

森田　淳悟　（もりた　じゅんご）

メキシコシティー　銀メダル　（1968）
ミュンヘンオリンピック　金メダル　（1972）