平成17年度オリンピアン巡回指導事業 (国立日高少年自然の家)
イベント概要
イベント名 | 平成17年度オリンピアン巡回指導事業(国立日高少年自然の家) | ||
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日時 | 2005年9月24日(土)~25日(日) | 会場 |
日高町民センター 日高町森の広場サッカー場 |
開会式
- 開会の挨拶をする早田理事長
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昨日まで降っていた雨も止み、雲を割って青空がのぞく清々しい初日。午後3時、開会式が始まる。
はじめに本会・早田卓次理事長より開会の挨拶がなされた。続いて、歓迎の挨拶が国立日高少年自然の家・猿渡憲治所長、そして、日高町の西尾正町長から行われ、開会式は終了した。
- 歓迎の挨拶をする猿渡所長
- 歓迎の挨拶をする西尾町長
講演会
5分間の休憩に続いて、JOC製作によるオリンピックムーブメントのビデオ「1億人の歓喜」が上映された後、いよいよ浅井えり子さんによる講演会「私とオリンピック」が始まり、町民センターに集った約60名の参加者が浅井さんの講演に耳を傾けた。
浅井さんは、走ることとの出会いやなかなか速く走れない当時の悔しさなどについて、静かに話し始めた。そして、佐々木監督との出会いにより始めたLSD(Long
- Slow -
Distance)トレーニングが、浅井さんのその後の人生を大きく変えたことが語られた。
LSDとは佐々木監督の「ゆっくり走れば速くなる」というトレーニング理論。1kmを7~8分のペースで長い時間(2時間以上)走り続けるそうである。「小さなコップと大きなジョッキを想像してください」と浅井さん。小さなコップにたくさんの液体を入れようとしたら、すぐに溢れてしまう。つまり、ハードなトレーニングを積むためには、それを受け入れられるだけの体を先に作っておかなければならない、ということである。よってLSDトレーニングはハードな練習に耐えられる体を作るために行うのだが、もうひとつ、基本を身につけるのに最適なのだとか。浅井さんはコマに例えてその説明をした。「ゆっくり走ると姿勢をごまかせません。例えば、速く回るコマはちょっと傾いても倒れないのと同じで、速いスピードで走っていると、フォームが崩れてもそれが分からなかったりします」。そして、「基本が大事。一度基本が体に身につくと、大人になっても忘れることはありません」と伝えた。
続いて「志を高く持つことの大切さ」について話をした。「ダメな選手は自分で限界を決めてしまう。今は四流でも気持ちは一流でいることが大事。目標は高いところに持ち、そして強い意思をもって今やるべきことをやることが大切です」。
最後に、翌日の実技では主に「ゆっくり走ること」と「効率よく走ること」の2点について指導をすることを述べ、講演は終了。引き続き、質疑応答へと移った。
- 分りやすく話をする浅井さん
- 動きを交えながらの解説
質疑応答
- 会場からは具体的な質問が
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Q.LSDトレーニングを実際に試してみて、私はとても退屈を感じるのだが、浅井さんは走りながら何を考えているのか?
A.私は何も考えていません。何も考えないというのも結構難しいのですが。飽きない様なコース選びもひとつの手だと思います。このトレーニングは効果がでるまでに長い時間を要します。とにかく3ヶ月間は我慢をしてやることが大事です。そうすると体が慣れてきます。Q.私は山歩きが好きでよく行くのだが、それも走るためのトレーニングになっていると思うか?
A.それはとても良いトレーニングになるし、私も走りこみをする前のトレーニングとして山歩きを取り入れています。ぜひ継続してほしいと思います。
○×クイズ大会
質疑応答の後は、参加者が待ちに待った○×クイズ大会によるプレゼントの時間。今回はJOC(財団法人日本オリンピック委員会)グッズ各種のほか、OAJのピンバッジや携帯ストラップ、ロゴマークの入ったTシャツなどが用意され、クイズに正解した参加者にプレゼントされた。
当初、クイズ大会の司会はOAJスタッフのみで行う予定だったが、本日の総合司会を務めていただいた日高町教育委員会の伊藤さんがクイズ大会の司会にも急きょ飛び入り。バラエティの司会のようなテンポの良い掛け合いのなかで、クイズ大会の盛り上がりは最高潮に。オリンピック、オリンピアン、そして浅井さんに関連する20問の○×クイズに、参加者は楽しみながら、様々な知識を身につけることができたようであった。
- 名司会の伊藤さん
- 浅井さんも○×クイズに参加
情報交換会
- 早田理事長からの挨拶
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初日の夜には、浅井さんを囲みながら、国立日高少年自然の家、日高町、そして地元からの関係各位による情報交換会を開催した。地域でのスポーツ振興やスポーツを通じた教育等についての様々な議論が交わされ、大変有意義な2時間となった。最後に挨拶を行った浅井さんの口からは、翌日の実技指導に対する意気込みが語られ、浅井さんが子どもたちに伝えたいメッセージをスタッフ一同共有して、情報交換会はお開きとなった。
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左から、日高町教育委員会の瀧口さん、
早田理事長、伊藤さん、浅井さん - 明日の指導への意気込みを語る浅井さん
参加者インタビュー その1 ~明日の実技指導に向けて~
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高柳幸子さん(国立日高少年自然の家勤務)
◆ マラソンとの出会いは?
◇ 健康のために日高峠を歩いていましたが、少し走ってみようかなと思い立って、ふと走り始めたのがきっかけです。41歳から走り始めました。◆ レースにも出ているのですか?
◇ 美瑛マラソンには過去7回出場しています。先日も滝川マラソンに参加してきました。だいたい5時間くらいで完走します。◆ 明日の実技指導に期待することは何ですか?
◇ 走り方について指導を受けたいと思っています。特に腕の振り方を聞いてみたいです。