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- オリンピアンインタビュー
- 第8回 鈴木大地さん 森田智己さん
【オリンピアンとして】
高橋:オリンピアンとして、あるいはメダリストとして何か伝えたいっていうことはありますか。
森田:現役選手としては頑張るしかないんですけど、次の世代の子供たちのために何かを伝えられれば嬉しいですね。
高橋:鈴木さんはいろんなところでご活躍されていますが、これから何かやりたいこと、夢、たくさんあると思いますけれど。
鈴木:まずは、ウチの大学にプールができて練習環境が少しは良くなるので、オリンピック選手とはまだ言えないけどガンガン選手を出していきたいです。水泳やスポーツに対しての関わり方って、いろいろあるんじゃないですか。コーチもそうですし研究もそうですし、いろいろやってますけど、水泳に育ててもらったことは間違いないので、恩返しはしていきたいなと思いますね。
高橋:それは水泳選手を育てるということですか。
鈴木:それが一つかもしれないし、水泳をもっともっと一般の人たちに伝えるのが我々の仕事かもしれないし。
高橋:水泳ってとても人気があるじゃないですか。
鈴木:愛好者ということですよね。
高橋:そういう人たちを増やしていくということですか?
鈴木:そうですね。僕たちのやってることは、トップの選手と話もしますけど、研究のほうでは一般(人)の健康増進の研究をしたりもしているので、上からと下からとサンドイッチで、スポーツの良さを伝えていくということでしょう。やりがいはあります。
高橋:ご自身で何か、こうなりたいっていう姿ってありますか?
鈴木:指導者としては鈴木陽二…でもちょっと真似できないですね。真似できないので、彼のような指導者を目指しつつ、水泳の研究をして、水泳の奥深さを平易な言葉で語れる人でありたいですね。あと、オリンピックが凄いって話が出たけど、凄いんですね、やっぱりオリンピックっていうのは。その"凄さ"のほかにも、オリンピック選手にしか感じえないことがたくさんあって、そうしたことをもっともっと皆さんに、わかりやすい言葉で語れるようにならないといけませんね。それにはもっとオリンピアン同士で話し合いをする場を持つ必要があります。実際にオリンピックのスゴさが何であるかっていうのを伝え合えれば、オリンピアンの力が倍増するというか、オリンピアンの持つ力がシナジーになって、オリンピックという世界最高のブランドの一員としてもっと誇りを持てるんじゃないかなと。そういう場がオリンピアンズ協会であって、これからオリンピアンの力で、もっと凄いことをしていきたい。それを考えていきたいと思います。
高橋:森田選手はどうですか? 夢とか、こうなりたいという姿とか。
森田:それは水泳を辞めてからですか?
高橋:やめる前です、今。
森田:やっぱり金メダルを。金メダルを取って、すっぱりやめるので。
高橋:取ったらやめちゃうんですか?
森田:夢が見つかったので。
高橋:その夢をぜひ聞かせてください。
森田:それは、あとでわかります。
高橋:どんな夢なんでしょう。ではそれは楽しみにするとして、北京に向けて頑張ってください。ありがとうございました。
(編集:体育施設出版 五味亜矢子)
ゲストプロフィール
- 鈴木 大地 (すずき だいち)
- 1967年3月10日生まれ。千葉県出身。 日本オリンピック委員会アスリート委員、世界オリンピアンズ協会理事、日本オリンピアンズ協会理事・広報委員長、日本水泳連盟競泳委員、順天堂大学准教授(医学博士)。7歳で水泳を始め、1988年ソウル大会の100m背泳ぎで金メダルを獲得。現役引退後は解説や講演、執筆、指導など活動の幅を広げ、順天堂大学准教授としてスポーツ医科学の研究にも取り組んでいる。
- 森田 智己 (もりた ともみ)
- 1984年8月22日生まれ。宮城県出身。 セントラルスポーツ所属。2歳で水泳を始め、2002年から日本選手権100m背泳ぎ5連覇中。アテネ大会選考会で背泳ぎ3種目全てで日本新記録を出し、アテネ大会では100m背泳ぎとメドレーリレーで銅メダルを獲得している。