選手インタビュー

小谷実可子さん 小谷実可子さん シンクロナイズドスイミング ソウル大会出場 オリンピック

【アスリートの価値が高まっている】

辛:それでは、最後にいまの日本のスポーツ界がどういう状況なのかについて、何か感じていることはありますか?

小谷:私がいまやっていることは、スポーツ界に携わっている方たちを後方からお手伝いしているくらいですが、より一般の人たちに近い目線から見てみると、私が20歳から30年近くスポーツ界で活動してきた中では、最もアスリートの価値が高まり、アスリートの文化的側面が育ってきて、アスリート自身も“社会の役に立ちたい”という自分の言葉や存在の意味や大きさを分かっている人が多くなったと思います。ナショナルトレーニングセンターができたり、スポーツ基本法ができたりして、国がスポーツ選手をバックアップするようになるとますますスポーツ選手の責任や言動の注目度が高まってくると思うので、これからの選手たちはそれをきちんと自覚していかなければいけないわけで大変だと思います。環境を整えてもらえる分、責任も背負っていくので。スポーツマネージメントができたことはアスリートの持つ価値を本人も周囲の人たちも知っているからこそ、生まれたものだと思いますし、ある意味ビジネスにつなげられることができてお互いにウィンウィンとなって選手の成長やスポーツムーブメントの貢献になればいいと思うんですけど、全ての会社がそういう風にいくとは限らないので一人のスポーツ界のお局としては、アスリートは自立しているべきだと思っています。そうすれば、競技を引退してセカンドキャリアを決めていく時にいろんな可能性をきちんと自分でつかめると思いますし、そうなって欲しいですから。アスリートは自分がどうあるべきか、ということを心で知っていると思うので、アスリートの魂というものを汚さないで、自分の心に正直に生きていけば間違いないと思います。

辛:今後2020年に向けて、日本スポーツ界がどんな発展を見せるのか、本当に楽しみです。今日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

~小谷実可子さん インタビュー 完~
(文中敬称略)

ゲストプロフィール

小谷実可子さん
小谷 実可子(こたに みかこ)
1966年8月30日生まれ。1988年ソウルオリンピックのシンクロナイズドスイミングのソロ、デュエットで2つの銅メダルを獲得。夏季大会では女性として初めてとなる旗手も務めた。現在はスポーツコメンテーター、日本オリンピック委員会アスリート専門部会、当協会の理事などを務める。
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