選手インタビュー

竹下百合子さん 竹下百合子さん カヌー・スラローム 2008年北京

【2度目のオリンピックへの挑戦】

元川:オリンピックの後、2009年以降のシーズンははどんな感じだったのですか。

竹下:2009年も2010年も、世界選手権は出場したのですが、全然結果は良くなかったです。北京オリンピック以降ルールが変わって2本1採になって、あとは、予選通過の人数も減ったこともちょっと影響して。2009年の世界選手権などは60人ぐらい出ているのですが、20人しか通過できなくて、その時は22位で終わりました。

元川:だんだん上げていくタイプなのですね。

竹下:そうですね。このルールになってから、最初から上げていかないといけないので、まだそれができていなかった。

元川:それが難しさですね。合わせていく調整方法なども難しくなった。今年はオリンピック予選ですが、自分の中ではどのような変化がありますか。

竹下:とにかく予選はまず確実に通過して、目標は決勝に入ることです。

元川:まず、予選を確実に通過する。そのために最初から全力で入るという感じですか。

竹下:そういう試合運びをしたいと思っています。どうしても日本と海外の試合が違うので…日本は予選がなくて、2本1採で、2本漕いでどちらかいい方で決まるのです。海外に行くと予選があって、準決勝があって、決勝があるので、どうしても同じようなレースができないというのもあるのです。

元川:安定して強くないと順調には上がっていけないというのがあるのですか。日本では1回だけいい漕ぎができたらそれでいい成績が出る感じですが。

竹下:海外に行ったら予選から全力でいかないとダメですね。日本では、2本を一生懸命漕いでどちらかがよければいいので。

元川:なるほど…今は、安定感を出すというのが課題なのですか。

竹下:はい、課題です。でも、決勝は1本なので、一発勝負で強いというのも必要です。

元川:今年はとにかく世界選手権ですね。

竹下:はい。予選というか、決勝の出場権を取りにいきます。

元川:それに行かないとロンドンのコースで漕ぐことはできないわけですね。

竹下:はい。一応7月末ぐらいにテストイベントがロンドンであるので、それに1週間ぐらい行く予定です。

元川:次にもし出場権を取れたら、どんなオリンピックにしたいというのはあるのですか。

竹下:もちろん前回よりも上という目標はあるのですが、あまり順位にこだわると自分の漕ぎができなくなるので、まずは本当に、今回の自分の実力を100%出せればいいなと思います。

元川:年齢も重ねてきて、環境も変わっていますが。

竹下:そうですね。前回の時は全然オリンピックは意識せずに出たのですが、この4年間はずっとロンドンのことしか考えていなかったので、そういった意味では意識は変わったのかなと思います。

元川:どうですか、ずばりオリンピックの魅力とか。

竹下:1回あれを味わうと、もう1回行きたいという思いが強いですね。

元川:やはり特別なのですね。世界選手権などとは違って。

竹下:違いますね。あとは、私たちの競技は一人しか出られないので。

元川:そうですよね。では、国を背負っているみたいな実感がありますか。

竹下:それはあります。

元川:前回インタビューさせていただいた結城さんも一度出たら忘れられない、それを味わってほしいとも言っていました。もう1回といわず、何度でも…カヌーは選手寿命は結構長いのではないですか。

竹下:今、43歳ぐらいの選手がトップで活躍しています。私と同じ年の子供を持った選手もいます。

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